猛暑のためか耳が遠くなったためなのか、今年は蝉の鳴き声が少なく、また遅れています。うるさいほど鳴き続ける声は、田舎暮らしの応援歌と思っているのです。
先日ニイニイゼミの死骸を見つけ、ふと「蟪蛄春秋(けいこしゅんじゅう)を知らず」という言葉を思い出しました。荘子の言葉だったと思います。
蟪蛄とは蝉のこと。蝉は盛夏になって地上に姿を見せ、一週間くらいで一生を終えます。地上に出るまでの数年間は、地中で過ごしていたので、春も秋も冬も知らないのです。
この姿を自分の人生に重ねると、今の自分、今日の自分の周囲のことには注目しますが、これまでの縁とかこれからの姿には思いを馳せない自分を知らされます。