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日記

リースになって再登場!

寺の玄関に、冬の名残のように山帰来の赤い実が置かれていた。 その実が、時を経て、思いがけずリースとなって戻ってきたのだ。

置いていた山帰来を「ぜひ譲ってほしい」と言われたお方があった。 隣町に住むご婦人である。 苔玉をつくり、季節の草木を束ね、身のまわりの自然を遊びに変えることを、 まるで古い友人と語らうように楽しんでおられるようだ。

思えば、こうした暮らしの楽しみは、かつてはごく限られた人のものだった。 だが近年、趣味の会や小さな集まりが各地に生まれ、 人々は身近な自然を手に取り、季節を自分の部屋へ迎え入れる術を覚えたのだ。

山帰来の実がリースとなって戻ってきたという、ただそれだけの出来事なのである。そうではあるが寺という場所に身を置いていると、 こうした小さな循環が、どこか人の縁のように思えてうれしい。

自然の恵みが人の手を経て姿を変え、再びここへ帰ってくる。 その静かな往還運動の中に、 この世界に流れる時間の深さを、ふと感じさせられるのである。

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